エイジングケア・・・シミ、シワ、タルミの悩みは尽きず

スキンケア

しみ、シワ、タルミの悩みは尽きないですが、この記事を読んでいただくと原因によってアプローチが変わるため、原因に応じた対策が必要であることがわかります。私の実体験も交えて数回にわけてご紹介していきます。

結論からいいますと、まずは予防が大切だということがわかります。進行してからではアプローチが変わるからです。今回は、美容医療に携わっている方の論文をメインに理解を深めていきます。心理学的には理解が深まれば効果に変化を与えます。例えば、プラシーボ効果やピグマリオン効果、バーナム効果など、信じるものは救われるではないですが、原因や効果をしっかりと理解することで効果にも影響を与えます。この記事を通じてお肌の悩みがつきない、エイジングケアをされている方へ自分にあったエイジングケアを考えるきっかけになれば嬉しいです。

しみやくすみの悩みとターンオーバーについて

しみが濃くなった気がするとか、日焼けが取れにくくなったと感じたころありませんか。年齢を重ねるとターンオーバーが滞ります。ターンオーバーは、表皮での細胞の入れ替わりのことです。しみや肌のくすみは、ターンオーバーが滞っていることが原因のひとつです。長期間、日常的に紫外線にさらされた場合、メラノサイトが活発になり、黒くなりやすくなります。色素沈着が起こるとなかなかもとに戻りません。色素沈着は、色素細胞から過剰に分泌されたメラニン色素が表皮や真皮に沈着して起こります。

ターンオーバーは、メラニンの代謝に影響します。表皮のターンオーバーが低下するとメラニン色素が沈澱します。メラニンの代謝を促進するには、正常なターンオーバーに近づけることが重要です。下記の論文を読むとわかりやすいと思いますが、下記の論文の通り、シミに対するアプローチは、まずUVケア、そして、表皮のメラニン代謝の促進、抗酸化対策です。

シミ治療=レーザーであると思われているが、安全に、より非侵撃敵に行うために、内服、外用、UVケアなどのプレトリートメントにより、表皮のメラニン代謝の促進抗酸化治療を最初の導入として行ている。その後、残存するシミに対して機器を使用した治療を行っている。老人性色素班が残存している場合は、Qスイッチレーザーや光治療、肝斑であればQスイッチNd:YAGレーザーを用いたレーザートーニング。脂漏性角化症であれば炭酸ガスレーザーなどの機器の治療を患者の希望があれば予定する。外用剤が有効なのは、肝斑や老人性色素班である。

内服、外用治療

ビタミンC、ビタミンE,トラネキサム酸の内服、およびビタミンCローション、フラーレンローション、コウジ酸+トラネキサム酸含有クリーム、ハイドロキノン軟膏の外用を処方し、1ヶ月ごとに色素班の改善を診察する。~ レーザー治療 数回のレーザー治療で色素班が消失する。~内服、が外用の治療を2~3ヵ月行う。その後、レーザー治療を行っている。

シミ、シワのない肌を目指して(美容治療)山下理絵、近藤謙司 日本香粧品学会誌 Vol.44 No.1 pp20-24 (2020)

体が酸化すると、老化現象が発生

紫外線を浴びることで活性酸素が発生しますが、過剰な活性酸素の発生により、体に酸化が起こり、肌トラブルなどを引き起こします。

体が酸化することで、肌荒れ、しみ、しわ、肩こり、慢性疲労などを起こします。

シワたるみについて

シワやタルミは主要な悩みですが、シワやタルミは紫外線の影響と加齢に伴い後天的に生じた皮膚の変形です。

皮膚は、表面から角質層、表皮 真皮、皮下組織(皮下脂肪)で構成されています。

真皮は、水分やヒアルロン酸などからなるゲル状の基質の中に、肌のハリを保つ、コラーゲン線維とエラスチンなどの弾性繊維が存在します。日々大きく変化はしないですが、光老化、加齢とともに徐々に真皮が薄くなります。真皮の繊維の変性、減少がおこることで、シワ、タルミが起こります。

紫外線によって、真皮の繊維を切断する各種酵素が活性し、酸化ストレスが体へ負担をかけています。

乾燥性の小じわは表皮のターンオーバーに影響されるので保湿などのお手入れで改善が見込めます。しかしながら、たるみになるとたるみを軽減するのは難しくなります。ほうれい線などたるみを伴う深いシワの場合、シワ、たるみに効果があるといわれている基礎化粧品を使うことはひとつの手段です。しかしながら、ほうれい線が深い場合、皮膚などを除去するなど美容医療が必要になることもあります

皮膚の繊維が次第に壊される結果、皮膚のしなやかさ、弾力性が失われてシワが目立つようになります。美容器具では、高周波がシワ、たるみに効果があると言われています。次回美容器具についてもお話します。

食事からのシワアプローチについて

シワは未然に防ぐことが重要であり、スキンケアは、保湿と日焼け止めを重点的に行う必要があります。そして、食事や運動習慣、睡眠、ストレス解消など日ごろの習慣を見直して、アンチエイジングに取り組みたいですね。簡単に食べ物からの栄養と効果をまとめています。

ビタミンC メラニン色素の生成を抑制 ブロッコリーなど

ビタミンE 抗酸化作用 血行促進 アーモンド、オリーブオイルなど

ビタミンA(脂溶性ビタミン) かぼちゃ、ニンジン、鰻、レバー

ビタミンB群 抗酸化作用 ナッツ類、納豆、アボカド、豚肉、玄米など

ポリフェノール 抗酸化作用 豆類(イソフラボン)、赤ワイン、チョコレート、コーヒーなど



シワ、タルミは、原因(皮膚の弾力低下、皮下組織の減少、下垂、筋肉の萎縮、非薄化、頭蓋骨の縮小、靭帯の弛緩)ごとの治療が必要である。いずれも最も重要なのは予防であり、紫外線ケアなどのスキンケア上に美容医療は成り立っている。

シワ、タルミは、顔の面の部位別、すなわち顔全体、前額部、眉間部、上眼瞼部、下眼瞼部、外目角部、鼻唇溝部(頬部)、上口唇部、マリオネットライン、下顎正中部の10部位に分け、一方法、もしくはコンビネーション治療でアプローチしていく。~また、皮膚の組織ごとに4つに分類(Layer1:表皮、Layer2:表皮から真皮、Layer3:真皮から皮下組織、Layer4:筋肉、付属機)に分け、治療をプランニングする。

シワ治療に使用する外用剤1)ビタミンC(アスコルビン酸):抗酸化作用、およびコラーゲン合成を促進作用がある。2)フラーレン:強力な抗酸化物質で、シワの件輪である活性化酸素を除去する。3)トレチノイン:コラーゲン合成を促進、表皮のターンオーバーを促進し、真皮を厚くする作用がある。4)レチノール:抗シワ化粧品(医薬部外品を含む)に配合されている成分で、表皮のターンオーバーを促進する。5)アルリジン:筋収縮に関する神経伝達物質の過剰放出を抑制する。「塗るボトックス」といわれている。5)NIE‐L1 (ニールワン):好中球エラスターゼという真皮組織を分解する酵素を阻害する作用がある。このニールワンは厚生省よりシワを改善する有効成分であると承認され、ポーラより医薬部外品、リンクルショットメディカルセラムの名で販売された。

部位と治療方法

1)Layer1(表皮):主にセルフで行うスキンケアで、内服、外用治療がある。内服:ビタミンC、E、B2、B6、トラネキサム酸、マルチビタミン、プラセンタなど 外用:ビタミンC、フラーレン、コウジ酸、トレチノイン、レチノール、アゼライン酸、ハイドロキノン、日焼け止め

2)Layer2 (表皮から真皮):レーザーなど機器を用いた治療が主となる。~皮膚の質感改善レーザー、シワ、タルミ~高周波 3)Layer3(真皮から皮下組織):注入治療が主となる。~ヒアルロン酸、コラーゲン~自家組織 脂肪 ~機器:高周波4)Layer4 (筋肉、付属器)機器:超音波

筆者が行っているシミ、シワ治療に関して述べた。シミは疾患ごとの治療、シワ、タルミは、原因を考慮して、部位、層に適した治療方法を選択する。

シミ、シワのない肌を目指して(美容治療)山下理絵、近藤謙司 日本香粧品学会誌 Vol.44 No.1 pp20-24 (2020)

まとめ

この論文からもわかるように、予防がとても大切になります。原因を個人で突き止めることは難しいが、できる予防をすることが重要です。したがって、普段の生活習慣からアプローチすることが大切になります。基礎化粧品からのアプローチでは、その原因を見極めて選択した基礎化粧品を長期にわたり使い続けることが必要です。今後の記事では、基礎化粧品について説明していきます。美容治療については、賛否両論あるとは思いますが、私の体験談を今後お伝えしていきます。


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